年間釣り物カレンダー

仕掛け

真鯛(一つテンヤ) 
オーバルテンヤ

オーバルテンヤ

新太郎てんや

新太郎テンヤ

カブラ

カブラ
(船宿オリジナルカブラ)

真鯛

topへもどる

フグ

仕掛け

仕掛け

<フグ

topへもどる

ヒラメ

オモリ

オモリ

仕掛け

仕掛け

ヒラメ

※LTヒラメの方は、おもりが30~40号、PEラインが1~2号

topへもどる

スルメイカ

オモリ

オモリ150

船長手作り直結仕掛け

船長手作り直結仕掛け

仕掛け

仕掛け

topへもどる

ヤリイカ

仕掛け仕掛け
ヤリイカ

topへもどる

イサキ

サニービシFL60(右)サニービシFL60(右)
イサキ

topへもどる

ハナダイ・アジ

仕掛け

仕掛け

【ハナダイ】

ハナダイ

【アジ】

アジ

topへもどる

ビシマ釣り

《ビシマ釣りの歴史》

和歌山県雑賀崎は、昔から紀淡海峡一帯の鯛漁の基地として有名で、多くの一本釣りの鯛釣り名人達が活躍していましたが、大正末期に鯛網漁が導入されるや鯛資源は著しく枯渇し、さしもの名人達も鯛釣りで生計を立てる事が困難になりました。そこで雑賀崎の漁協は奨励金を出し、組合員に新しい漁場を見つけるように薦めました。これに応じて何人かが全国に新しい鯛の漁場を求めて旅立ちました。その内の一つのグループが、中井家の兄弟達でした。わずか5馬力ばかりの小舟3艘に分乗した兄弟達6人は、行くあてもなく又いつ帰るとも知れない旅船の人として、昭和3年の春、雑賀崎の港を出港し、東へ、東へと向かいました。途中、釣った鯛を燃料や食料に換えながら、筆舌に尽くし難い苦労を重ね、伊豆大島までたどり着きました。伊豆大島で出会った漁師から房州に良い鯛の漁場が在ると聞きましたが、房州へ行くだけの気力も無く、挫折して和歌山へ帰りました。 翌年、再度の船旅に出てついに房総勝浦沖、さらに大原沖そして太東沖に鯛の大漁場を発見したのでした。(大原沖から太東沖の漁場を発見するのに、さらに数年かかりました。)その名人達が伝えたのが、秘伝の「ビシマ釣り」でした。 私の祖父、池田長之助(中井家より池田家へ養子)は、中井兄弟の船団長として、兄弟達をまとめ、苦労しながら房州までたどり着き「ビシマ釣り」を伝え残しました。

《ビシマとは》

通常、12号、100mのナイロンに1個0.4g程度の鉛を約500個程分散して噛み付けたもので、どのような間隔で噛み付けるかによって感度が変わるので、多くの人が独自の設計を検討しています。 道糸に鉛を分散して付ける事により、潮流の速い所でも糸ふけが押さえられ、底立ちアタリの感度が良くなります。又 先に付ける鉛を小さくすることが出来ますので、エサの動きも自然になり、エサの食い込みも良くなります。 一般に花鯛は胴付き仕掛けで釣りますが、真鯛は魚影の濃い所以外では胴付き仕掛けでは釣れません。この為 通常 真鯛はテンビン仕掛けでコマセを使用して釣ります。これに対して、内房で行われる「手バネ釣り」と並び、「ビシマ釣り」においては、コマセを使用せず、一匹のエビで鯛をねらいますので、「地球環境にやさしい、エコロジーにかなった釣り」といえます。 又 コマセを使用して真鯛を釣られた方は経験されていると思いますが、コマセに酔って浮かされた鯛はすでに浮き袋が膨らんだ状態でハリ掛かりするので抵抗が弱く比較的簡単に釣れます(サオ、 リール、 ナイロン等の開発にもよる)が、「ビシマ釣り」では自然な摂餌状態でハリ掛かりしますので、鯛の抵抗が強く、直接両手に伝わり、その釣り味の良さは比類の無い物です。一度、 この釣りで大鯛を掛けると、その抵抗の強さ、釣り味の良さに、病みつきになること間違いなしと、多くの経験者が言っています。

《カブラとは》

ビシマに使用する。いわゆるテンヤをカブラといいます。テンヤが型に流し込んだままの鉛の形をしているのに対し、カブラは金槌でたたいて独特な形に整えられます。その形も船長の長い経験で導かれた技術に基づく物で、すべて船長の手作りですので、その形も船長によってそれぞれ違います。通常 秋は鯛釣りは浅場、春の鯛釣りは深場で、秋は6~8号 春は10~12 号を使用します。ビシマとカブラを結ぶハリスは5号程度が標準でカブラが小さい場合は6~7m、大きい場合は10m とります。ビシマを使用する事により、胴付き釣りでは、80号や100号を使用するような深場でも10号程度でも底立ちを取ることが可能になります。

《底立ちの取り方》

ビシマの入門者の一番の難関が底立ちの取り方です。胴付きでは重い錘がドスンと底に着いた時に道糸がふける為に底に着いたのがすぐにわかりますす。しかしビシマ釣りではカブラが小さい事に加え道糸に鉛が付いている為、底に着いても糸ふけはでません。(糸がふけない事がビシマの特徴です。) なれないうちは両手をいっぱいに広げた間隔を1.5mとして大体の底の近くまで両手で計って下ろします。その後1m程下ろしては 糸を「スーッ」と手操り、 さらに1m程下ろす事を繰り返してみます。カブラが着底した瞬間「フッ」と軽くなるのがわかるはずです。この時さらに2~3m糸を出してから今度は手操ってみます。カブラが底を離れる瞬間「クッ」と重くなるのが分かり、これで底立ちが確認できます。馴れない内は戸惑いがあると思いますが、カブラが着く事がわからないと鯛は釣れません。最初の内は船長に遠慮なく聞いて底立ちの確認をするようにして下さい。何回か練習をして底立ちの感触をつかめるようにして下さい。感触をつかめるようになれば意外と簡単に鯛の魚信を取れるようになります。魚信が取れれば鯛をカブラに掛ける事が出来るようになります。

《パラシュート・アンカーについて》

胴付き釣りでは、スパンカー(艫帆)をあげて船を風上に向け、船が風に流された分をエンジンをかけて前進して道糸が垂直に降りるように調整します。真鯛はエンジンの音に敏感な為、ビシマの真鯛釣りではエンジンを止めて船を流します。風で船が流されるのを調整する為 船の舳先からパラシュート・アンカー(タラセともよんでいます。以前は、違う物を使用していました。)を入れます。エンジン音のない静かな船上での鯛釣りは独特の風情があるもので、のんびりした雰囲気の中で鯛のアタリを待つ緊張感は他の沖釣りではなかなか味わえないものです。

《ドンブリについて》

ビシマ釣りを特徴づけている物の一つにドンブリがあります。直径7~8㎝、重さ約1㎏の釣り鐘状の鉛に10m程度のロープを結び、海面に鋭く打ち込みます。打ち込みますと独特の音と無数の泡を発します。何度も、 何度も、打ち込みます。この音と泡により鯛を集め、又 動きを活発にさせて摂餌を誘います。なぜドンブリが効果を発揮するか、については諸説がありますが、ワラサ等によって海面においやられたイワシの群れが発する音と泡に似ているから、という説が有力です。動きの不自由な船上でドンブリを打つのは相当の修練を要し重労働であります。秋の浅場の鯛釣りでは抜群の効果を発揮します。

以上、「ビシマ釣り」について大まかに解説しましたが、言い足りない所や文章では上手に説明しにくい所がたくさんあります。「百聞は一見にしかず」です。長福丸では、「ビシマ釣り」の初心者の為に、無料の貸しビシマを用意し、大船長(藤井敏昭)が、直接、親切に指導しています。コマセはおろか、竿やリールさえも使用しないで、腕一本で、真鯛を釣る「ビシマ釣り」が、アイスボックス一つの身軽な釣行で体験できます。是非「ビシマ釣り」を体験する為に、「長福丸」へ、お越し下さい。

topへもどる